寝るとズキズキ…こんな「歯の痛み」は要注意!

◆歯以外の原因で歯痛が起こる「非歯原性歯痛」
「非歯原性歯痛」とは歯には原因がないのに歯が痛くなるケースです。
歯が痛くて歯科医院に行っても、虫歯や歯周病を始め、歯にはどこも悪いところが見つかりません。これらは原因が別のところにあるのに歯が痛くなる「関連痛」と呼ばれるものです。

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アゴの周囲の筋肉による歯の痛み
アゴ周辺の筋肉の使いすぎなどの筋肉疲労で、筋肉が原因で歯が痛くなるケースがあります。歯の痛みの場所が不定だったり、痛みが鈍くなったりします。筋肉に原因がある場合、痛い歯に関連する筋肉にしこりのようなものが確認できるはずです。しこりを押すことで歯の痛みが再現される場合、筋肉をリラックスさせることで症状が改善します。歯科での受診をお勧めします。

副鼻腔炎などが原因の歯の痛み
風邪をひいたら上の奥歯も痛くなってきて、風邪が回復すると歯の痛みも改善するようなケースです。痛みがひどい場合は耳鼻科を受診し適切な処置を受けましょう。

■頭痛が原因の関連痛による歯の痛み
頭痛に関連して歯が非常に痛くなることもあります。頭痛が落ち着くと歯の痛みも消失することがあります。脳神経外科や、頭痛外来などで相談して頭痛のケアを優先しましょう。

三叉神経痛などの神経痛が原因の歯の痛み
歯には異常がなくても、歯の神経が繋がっている中枢部分の神経に何らかの障害があることで起こる急激な痛みです。三叉神経痛の場合、瞬間的に発作的な強い痛みが起こり、「電撃様疼痛」とも言われます。痛みの出現のきっかけは、歯磨きやひげ剃り、談笑などのわずかな刺激によって起こることもあります。痛みの強さや場所などが必ずしも同じではないこともあります。歯科やペインクリニックなどでも相談ができます。

帯状疱疹が原因と考えられる歯の痛み
帯状疱疹ウイルスが三叉神経に影響すると、夜も眠れないほどの痛みが1日中続く急性症状が現れることもあります。慢性症状になっても歯の痛みが残ることもあるため、治りにくい歯痛と呼ばれています。ペインクリニックや麻酔科などに相談してみる方が良いこともあります (虫歯検知器)。

心筋梗塞狭心症などに関連した歯の痛み
心筋梗塞狭心症などに関連して歯が痛くなったり、運動すると歯の痛みが増すようなケースもあります。内科や循環器内科などで対応することになります。

■ストレス・精神的なものが原因で起こる歯の痛み
総合失調症やうつ病などの身体症状で歯が痛くなる時もあります。心療内科や精神科などと連携して対応することがあります。
これらの他にも、どれにも全く当てはまらない「原因不明の突発的歯痛」もあります。歯の痛みは、歯のほんのわずかなひび割れでも起こるため、歯以外に原因があるというところまでたどり着くのに時間がかかることもあれば、症状の変化が徐々に明らかになるに従い、原因が特定されることもあります。
歯以外に根本的な原因がある場合、当然のことながら歯の治療を行っても痛みなどの症状は改善しません。歯科を受診して歯に原因がないことが明らかになった場合は、上記のように、歯が痛くても歯の治療が行われないケースもあることを理解し、正しく対処していく必要があります (歯科用溶接機)。